私の母親のこと。
私の母は、とてもお気楽というか、本能のままに生きている人でした。
とある会社の社長に「お母さんのように生きれたら、幸せだね」と言われた人ですから。
自分が楽しければいい。人の事を考えないと言うのでしょうか。
自分さえよければ良いと言う人でした。
母の子供の頃の写真を見ていると、お嬢様だったのだなと思います。
戦争時代だと言うのに、フリルのブラウスを着ていたり、本人からも、食べ物に苦労がなくお腹いっぱい好きなものを食べていたと話をしてくれました。
本当に何も苦労のない子供時代を過ごしている為なのでしょうか。
子供の事を育てようという気はなかったのではないかと思います。
いつも、女であることが一番かな。
だからと言って、鼻もちならないという感じではなく、かわいい人、無邪気な人でした。
人生を、ひとりではいられない人だと思います。いつも恋していたと思います。
今が楽しければ良いというのでしょうか。
母は、結婚後も浮気をしたりしていました。本人は浮気じゃなく本気なのでしょうね。
駆け落ちするぐらいですから。
プライドの高い人だった気がします。いかにもプライドが高く見えるわけではないのですが、
心の中に、強いものを持っていたと思います。本能のままに生きていました。
自分の父の事を、時々話をしてくれる時に、戦争がなかったら(私から祖母)父とは結婚できなかった。学歴がないからとか話をしてくれました。
子供の頃に、なんでおばあちゃんの事をそんな風に言うのかなと思っていました。
私の子供の頃は、貧乏だったけど、母はお金がないことを気にしていない様子でした。
たぶん、ホステスをしていたからかなと思います。、綺麗なかっこをして男性にチヤホヤされ、おいしものを食べ、楽しいことがお金になる仕事が向いていたのだと思います。
子供のことを気にしないし、生活のことを気にかけていないのですから。
バブルの時代ですから、楽しんでいたのでしょう。
母は、夕方仕事に行くまで眠っていました。いつも、ご飯がなかったですね。自分は、お店で色んな物が食べれるから、気にならなかったのでしょうね。
時々、お寿司のお土産がありました。
私が大人になった時に、「おいしものをいっぱい食べてきた、ひもじい思いをした事がない」と言われた時は、この人は、子供がお腹をすかしていたことなど気にしていなかったのだなと思いました。
母だけだったら、もっとひどい子供時代だったかもしれないですね。
父もいい加減な人でしたが、気にはかけてくれる人だったので、少しはましだったかなと思います。
母は母の人生だと思っていますが、自分が親になった時に感じた事は、母のいつも笑顔は好きだけど、女としてばかりの人生は嫌だなと。
恋をするのもいいけど、迷惑をかけるのはどうなんやと。
おかげで、私は嘘が嫌いで、とても正義感の強い自立した性格になってしまいました。
母のことは、嫌いではありません。
だって、大人になって母という人はこんな人だったなと思えるだけで、優しい綺麗なお母さんで自慢でしたから。
子供の頃は、貧乏なのは、どうしてかわからないから。
私は、強い人は、普通の事を一生懸命に出来る人だと思っています。
自分の為だけでなくかかわった人のために、頑張れたり考えてあげられる人がいいなと思います。
世の中には色々な親がいます。
私の妹二人は、養女に行っています。すぐ下の妹が、私に言ったことがあります。
「姉ちゃんは、親と一緒だったから、私の気持ちはわからない。親に捨てられた気持ちなんて」
私は、親といるからと幸せではないと思うけど。
守ってもらえる人から、守ってもらえず、反面教師のような親。
親がいることでも辛い思いをする子供はいるけど。
何だか、悲劇の主人公のような物言いは、どうなののかなと思ったけれど、人それぞれの感じ方と思うことが多い私なので。
あ~、あなたは、親に捨てられたと思っているのか。でも、養父母に大切に育ててもらえたのではないのかな。幸せではなかったの?
と聞きたいと思う気持ちもあるけれど、無い物ねだりや、過去のことにこだわってもどうしようもないと思うんです。
毒親の側で、あなたが私と同じ経験をしていたら、また違ったことで、親を恨んでいるのかもしれないと思うのです。
人は、自立をして自分の人生を歩き始めると。親とかかわる時間よりも他人とかかわる時間のほうが長くなります。
自分に家族ができると、家族を大切にしようと頑張るので、毒親とかかわったことは人生の、荒波を乗り越えるために、良い経験だと思っています。
私は、母の人生は母の物父の人生は父の物と思ってみています。
だから、その人生の中で私たちの存在は、両親にはあまり必要ではなかったのではないかと思っています。
両親とも、父は50代後半で母は、60代後半で亡くなったけれど、好きなことをして、それなりの人生だったのだろうと思っています。
そして、還暦を超えた私は、両親たちの子供として、生まれた事には感謝しています。
本当に反面教師だったので、両親のようになりたくないと生きてきたことで、心から子供たちを愛しているし、母親でいられることの幸せを感じていられる自分が、最高だと思っているので。
自分の人生をどう生きるかは、自分の考え方思いだけだと思います。
世の中には、耐えがたい辛いと思うこともあるでしょうし、私の子供の頃よりもっとつらい思いをしている子供たちもいることでしょう。
だけど、自分を愛し、自分の生まれてきたことが、存在することで必ずあなたとかかわった人が何かしらの影響を受けて、頑張ってくれることがあります。
あなたが生きていることで、気づかずに勇気をもらう人や影響を受けて、幸せを感じる人が必ずいます。
世界中であなたはあなただけなののですから。
辛い子供時代を過ごしてきて、トラウマを持っている方、あなたは、無二一つの人間です。
傷つけるのは、他人ではないのです。あなた自身の思いや、考えです。
心が傷つき、トラウマになるのは、過去を捨てられないからかも知れません。
頑張れなんて言いません。
今の自分を癒すことができるのはあなたですから。
自分を好きになって、自分を受け止めましょう。