ちょっと昔の子供との会話を思い出した。
次男坊なんだけど、高校を卒業してしばらく、バイトでちゃんと就職をしていなかった頃の話。
したい事が見つからないと言うことと、何をしたいかわからないという感じ。
バイト生活をしている時に、友人は大学に行ったり、就職して仕事をしたり、していた頃。
「母さん、俺は、ダメ人間なのかな」
「なんで?」
「大学に行ったり、会社に行ったりちゃんと生活をして、それぞれ、みんなそれなりにやっているじゃない。」
誰かに何かを言われたのかしら?
「別にいいんじゃないの?母さんに依存して、遊んでいるわけじゃなくって、ちゃんとバイトしているし」
「でもさ、俺って三日坊主みたいじゃん。あれがしたいこれがしたいとやっては見るけれど続かないし、バイトもよく変わるし」
「いいんじゃないの。三日坊主でも。やりたいと思ってやっってみることで、なんか違うなとわかるわけだし。三日でも、経験できるのだから、やらない人よりいいと思うよ。」
「それにね、三日坊主というけれど、バスケずっと続けているじゃない。高校を卒業して、社会人チームを作って、頑張っているじゃない。自分に必要なものは続けられるのじゃないの。」
「新しいことはやってみないと自分がしたい事かわからない。それに、大学に行っていたら、社会に出るのは22歳だよ。だから、今はバイトをしながら、どんな仕事につくか考える時間だと思っているから。」
「母さんが、一度でもあんたに、就職しなさいと言ったことがないでしょ」
「いつも言っているけれど、35歳までに、やりたいことを見つけることだと。それまでに自分がやりたいことを見つける努力をするなら。何をやってもいいと思っているよ。」
「35歳までに、生きることがどんなものかを見つけられたら、あとは頑張れるよ。」
「周囲と違う生き方でもいいんじゃないの。今のあなたがまじめにしていないとか思っていないから。」
「だってさ。自分の将来を考えるなんて、高校の三年間で決めれないよ。やりたいことがあったら専門学校にいこうと思うだろし、大学にも行こうと考えるかもしれないでしょ」
「今のあんたは、無限の可能性がある時間を過ごしているのだから、しっかりと考えればいいのよ。」
「仕事をしないといけないからと学校の勧めで仕事して何となく生きているより、あんたのように、俺って何がしたいんだ。こんな状態じゃいけないと考えるから、自分の生き方を決める決心がつくのじゃないのかな」
「母さんが、まだちゃんと働いているし、自分のことは自分でしているからいいんじゃない。」
「それに母さんは、あんたを信じているから。今は見ているだけだよ。けっして、ダメな子だとか思ったこともないし、今のあんたを、何してんのと思ったことがないよ」
「それにね、三日坊主の話だけど、今じゃないから続かないこともあるよ。ある日昔これやって、三日坊主だったな、ちょっとまたやってみようかなと、やってそれが自分のチャンスにつながることもあるから、無駄だと思うことはないよ。」
「若い頃は、ちょっとでも興味がありやってみようかと思うことは、三日坊主でもやってみればいいじゃないの。経験することだよ。それにねその三日坊主でも他人とかかわるでしょ。人とかかわることはいい刺激だからね」
「ずっとあんたを育ててきてあんたの性格を知っているから、見ていられるの.母としての自信だよ」
「母さんは、甘いよ」とちょっと涙ぐんでいた次男坊。
現在は、不動産営業所の店長として頑張っている。
次男坊は、独立したいという夢を持っていたから、店をするか会社を作るかはわからないけれども、その夢はずっと今も、持っている。
だから彼には、人脈を作るためにも、色々なことをすればいいと思っている。
あの当時、高校を卒業して大学に行こうと考えていたけれども、大学に行って何がしたいのか決められずに、試験を受けなかった。
高校の面談の時にも、先生に、「現役で受かったらいいと思っていないです。甘いかもしれませんが、したい事がある大学に行ってほしいです。遊ぶためではなく、自分のしたい事を見つけるために行くのも良いと思っていますから。成績やその他のことは、先生と子供が相談して決めてくれればいいです。私がどこの大学が良いとかはないですので。相談するのは、あくまでも現場の教師とこの子だと思っていますのでよろしくお願いします」
最近、息子は、「勉強はいつでもできるって思うようになったよ、大学に行っていたら、俺はきっと、フリーターになって、成人して仕事も決めずに焦ってばかりでくだらない人間になっていたと思う。高校卒業した後に、仕事を決められずに悩んでよかったよ」
次男坊は本人が言うように、三日坊主になりやすい、ちょっとあきっぽいうえに好奇心旺盛という性格の為。
だけど、ちゃんと自分を見つめて自分の悪い所を反省し、頑張ろうとするところがある。
次男坊は、歳をとった時に、好きなことができる環境を作りたい、だからと言って、今の時間を、無駄にしないで忙しく楽しめる生活をしていると充実感があると言っている。
頑張れ、次男坊。