嬉しい事なんだけれど。
次男坊は、毎日携帯してくる。仕事の話がほとんど。主に愚痴が多いが。
愚痴なんて、友達にすればいいのにと思ったりするが、母親の私なら、何を言っても安心なのだろう。
昨日の話は、なぜかちょっと、ハイテンション。
契約が、うまくいったのかなと思ったら、全然違っていた。
怒っている。
上司に、延々とお説教をされていたと。
先日から、社員に上がることでもめていた。
会社は、社員に昇格させると、本人は、社員になるための、条件をクリアして上がりたい。
条件クリアせずに、今月16日から、社員に。
個人面談で、上司に「社員に今月は上がりたくない」と。
それから、二日目。
社員昇格は、結局会社の辞令通り。
上司から、ネチネチと、日頃の態度等を注意されたと。
以前から聞いていたので、私得意の占いで、人物像はわかっているので、
今回のことで、鬼の首でも取った気で、上司風をふかしている感がある。
しかし、次男坊に言ってはいけないことを、言ってしまったようで。
始め、だまって聞いていたのだが、社会性ができていないことや、髪型、ワイシャツの下に着るシャツの色を白に白等は、まあいいやと。
その次男坊が、社会性ができていないことを、家でしつけてもらっていない、親(母親)が、ちゃんとしていないからだと、言ってしまった。
その瞬間、次男坊。
こいつ何を言ってんだ。俺の母親を、悪く言ったよな。会ったこともない、話をしたこともない親を悪く言ったよなと。
それまでは、反省とは言わないが、組織人として会社の人事に、不満を言った事の反省もあり、黙って聞いていた。
上司の顔を見て、目をそらさず(眼飛ばしだよ、もしくは、喧嘩売っているよ)
膝に置いた手はぶるぶる震えるし、本人曰く、10年前の俺なら、ブチ切れていると。
怒りが、おさまらずの状態。
実をいうと、四男坊も、親のことを言われて、「俺のことをどうのこうのというのは仕方がないが、俺の母親に会ったこともないあんたに、母親のことを悪く言われたくない。あんたの様な人間の下で働きたくない」と辞表を出している。
次男坊は、私を大変信頼してくれているし、自分がこの世に生まれてきたのは母親の強い意志のおかげと思っている。
母親は、いつも人様に後ろ指をさされるようなことはしない。してはいけない。
社会において、守るべき最低のことは、守らないといけない。
子供の頃から、他の母親より厳しくそして、良い意味の放任主義の人。
次男坊にとって、母親を悪く言うことは、自分そのもの存在がないことになるらしい。
本人は、俺の見た目や態度が、母親を悪く想像させることになってるのかもしれないがと前置きはしていた。
私は、子供たちに、他人の常識や他人の目で物事を判断してはいけない。
自分の目で見て、感じることを大切にしなさいと教えている。
外見は、大切だけれども、外見が悪いからといっても、人格者もいるし、外見からは判断できないこともある。
子を見れば親がわかると言うことはあるが、それは、ちょっと違う。
遊び人の様なかっこをしている子の、親が教師だったり、政治家だったりすることもある。
私からすると、人と話をすれば、その人の性格や家庭環境がわかると思うが、外見だけで、親の躾ができていない等、教えていないと言うようなことをいうようでは、人としての人生経験が浅いと思う。
私の子供は、4人とも男の子であるが、母親である私はかなり正しいことを言う、どちらかというと、めんどくさい親だと思う。
自分が正しいことをしているなら、その信念を守りなさいという感じの教育をしてきている。
でもね、親のことを言われたからといって、怒ることはないよ。
子供を育てていない人は、親を語ることは薄っぺらと思えばいい。
人は願っても経験できないこともある。親になりたくてもなれない人もいる。
そんな人に、子育てをしたこともないのにというのは禁句だろう。
だけど、外見でその人に子供がいるかなんて、わからない。
外見だけで、物事を判断して、話をしてはいけない。一般論を語ってはいけない。
人はそれぞれなのだから。
次男坊には、良い勉強になったと思えばいいと言ったが。
今度言ったら、表に出ましょうと言うと息巻いている。
次男坊は、友人や家族を大切にしている。
だから、知りもしない人が、その部分を悪く言うと、非常に怒る。
純粋といえば純粋だが、なんでタイマンになる。
大人なだから、静かにやり返しなさいと言ったら。
「母さんなら、どんな風に言うの」
「部長、お言葉を返すようですが、私は非常に残念です。尊敬する部長からそのような他人をさげすむようなことを聞かされるとは。私のことを悪く思われるのは、私の不徳ですが、母は、関係がないと思います。部長は親を悪く言われても、平気なのでしょうか。」
ようするに、あんたは馬鹿かというようなことを、言葉を変えて、言う気がする。しょうもない相手に、怒りの感情をもろにぶつけるなんて、もったいない。
こんなことを言えば、相手が不愉快になると考えているような馬鹿は腹を立てる価値もない。
- 一般論で、説教してなんのマニュアル本を読んでいるのって思うわ。
自分の考え経験からの物言いなら、聞いている人の心に、届くだろうけれど、
かっこつけのものは、中身がないから、相手のことが理解できずに頓珍漢になる。
言葉は、相手のことを理解するため自分の思いを伝えるためのものであって、相手を傷つけるようなことや、不愉快なことは、相手から拒絶され、自分の価値を下げるだけ。
上に立つなら、立つだけ自分を抑え、自分の考えで話さないと、相手は反感を持つし、真意は伝わらない。
などなど、次男坊と話をしたが、やっぱり今度言ったら許さないと。
そうそう、このやり取りの中で、課長に対してのことも、部長の言い方が気に入らないと怒っていた。
課長は、年下の人なのだが、とても本人に会う話をしてくれるようである。
次男坊の難は、嫌いな人の言うことを素直に聞けないところかな。
正義感の強い次男坊さん。
怒りは、すべてを壊すことのほうが多いから、違った方法を考えてみようね。
丁寧に、静かに、馬鹿な大人には、礼儀正しくお返しの質問をしよう。
「部長は、私の母親に会ったことがあるんですか?知りませんでした。母は看護師なのですが、部長最近、どこかの病院に行かれたんですか」
「私は幼少の頃から母に全然似ていないので、私の母だとわかるなんてさすがですね。それに、姓が違うのに、凄いですね。」
こんな風に切り返すのも一つかなと思うのだが。
人は、上に立てばたつほど、言葉を選ばなければいけない。
言霊は、権力のあるものが使うと、時として刀になってしまう。