隣の空き家。
もう何年になるだろうか?隣が空き家になって。
たまに、息子夫婦が、来られる。
先月、隣の方から、駐車場を必要な時は使ってくださいと。
それならと、庭の草抜きをしていた。
隣の方とは、連絡先を交換しているわけではなく。一方通行なお付き合い。
昨日、夜、ドーンという音がして、「えっ、何?」
驚いて、外に出る。
何と、隣の屋根の一部が崩れて、家の屋根の軒先に乗っている。
近所の方たちが出てこられた。
これは、管理者の息子さんに連絡と言っても、私たちは、連絡先がわからない。
近所の人が、知っているのではと思われる方に、尋ねるが誰も知らない。
困ったな。
「消防署に連絡したら」
と言ってくれる方がいて、かけてみた。
消防署は、怪我や火事での対応と言うことだ、市役所の夜間連絡を教えてもらった。
結果は、対応部署の連絡先を教えてくれたが。
この時、繋がるわけないよね、だって、もう17時過ぎているもの。そのためのの夜勤対応の電話を消防署の方が教えてくれたのに、と思った。
案の定でない。
本当に市民を馬鹿にしていると思う。
まあ、役所には期待していないというか、行政には期待しないと改めて思った。
さて、どうしたものかと、夫と相談。
明日は土曜日だ、月曜にならなければ、動けない。
月曜に、法務局に行って、息子さんの住所がわかれば、良いので行ってみようと話をした。
旦那は不満顔で、どういう風になる?とひつこい。
「事故にあったようなものだから、修理代を請求する、賠償責任があるから」
「出してくれなかったら、うちがは、負担する?」
「○○さんが、拒否すれば、裁判かな」
「どちらにしても、月曜日だよ」
夫はその日は、深夜勤務なので、仮眠を取るように言った。
今日朝から、町内の組長さんが、○○さんの連絡先をわかったと、メモを持ってきてくれた。
○○さんの名前とスマホの番号。
かけてくれたのだが、接続できないとなるといわれる。だから、固定電話で掛けたらよいのではと。
固定電話からかけると話中になる。
ならばとショートメールを、送ることにした。
ショートメールを送るが返事がない。
この後、わかったのだけど、NTTの通信障害で深夜から全国的に、auのスマホで通信ができない状態。
結果、繋がらないのでどうしたものかと思っていたら、再度組長さんが来られて、息子さんの住所がわかったと、教えてくださった。
今日は、夫が夜勤明けなので、夫とナビを頼りに、息子さんの自宅に行く。
事情を説明して、見に来てくれることになる。
結果、業者に頼んで、見積書を出す話になり修理をしてくれることになった。
息子さんは、台風が来る前に、壊して更地にしますと言っていた。
確かに、私の家側の屋根も、これからもっと崩れそうだし、反対側も亀裂が入っており、修理するほうが、お金がかかると思う。
今回、普段、近所の方と余り交流がないのだけど、先日から、猫の脱走で、ポスターを渡したりと、近所の方と関わりが多い。
私の家は、町内会には入っていない、夫が、三交代の勤務で不規則なことと、私が慢性腎不全で、無理が聞かない体と言うこともあり、役を引き受けて、人様のお世話ができないので、辞退している。
それでも、近所の方特に、組長さんが、町内会長に連絡を取ってくれて、息子さんの連絡先が分かった。
遠くの親戚より近くの他人を、実感した。
そして、日本人ってやっぱり素晴らしいなと思った。
困っている人を、自然に助けようとしてくれる。
自分も、困っている人がいたら、自分のできることをするだろうけれど、ここに住んで、14年になるが、始めて、ご近所の方と接触をした。
今日は、午前中、全町内会会長、14年前にお世話になった不動産の社長、ご近所の方の訪問があり、バタバタした。
14年住んでいるが、向こう三件隣何する人ぞ状態だった。
最近は、個人情報が何たらと言って、横のつながりも縦のつながりも、なくなっている時代だけど、こんな時は、地域の方たちは、やっぱり大切につながっていないといけないなと思った。
14年前に、幼稚園児だった隣のひい孫さんと話をしたり、顔を見ることはあっても話をすることはなかった。
心配してくれて、見にきてくれていた。学校から帰って、ひいおばあさんに聞いたのだろう。
始めて、話をした来年高校を卒業しますと。働きに出ますと笑顔だった。
日ごろから他人と距離を取っている私たち夫婦、夫は私よりももっと、他人との距離がある。
人情というものを身近に感じた出来事だった。