老春時代の満足生活情報発信局(お金と暮らしと占いと人生物語)

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母親を、本当の親ではないと思っていた子供の話

子供の心。

 

親になり、子育てをしている最中に、子供からの何気ない質問に、答えたことで、その子供を傷つけることがある。

 

それは、ある時「なぜ?」と思ったときに、発覚し、親としての不甲斐なさを感じてしまったことがある。

 

子供は成人しているが、この子が私にこだわり、他の子供よりも私との関係をを大切にするのかなと思うと切ない。

 

この子が幼いころ受けた傷で、何年も不安な時間を過ごしたのかと思うと、大人や周囲の何気ない言葉が、子供を傷つけることがある。

 

子供が、年少の頃だと思うのですが、

 

「お母さん、僕、箱に入っていたの?」

 

うん、変なことを聞くなと思ったのだけど、彼は、生後間もないころ、黄疸治療のために、放射線治療をしていた時の話だと思ったので、

 

そうよ」と答えてしまいました

 

そのことはそれ以来私は、忘れてしまいました。

 

彼は、私に全然似ていなく、生まれた時から顔を見るにつけて、知人から「お父さんに似て、やさしい顔の赤ちゃん」と言われていました。

 

私に似たところがない子供。

 

小学校3年のころ、学校で彼が私に抱き着いてきたところを見た、弟のお母さんが「変な子供」と思ったことを知りました。

 

そのお母さん「そういえばお兄ちゃんがいるんでしょ?」

 

「あの子ですよ」

 

「えっ、さっき、抱きついていたお子さん?」

 

「似ていないですね。お父さんに似ているのですか」

こんな、エピソードさえあるほど似ていません。

4人子供を産んでいますが、私にそっくりなのは、三男坊

さて、彼は、小学5年生の頃、髪を伸ばし始めました。

 

この頃の彼は一段と、私の子供には見えないタイプになっていました。

 

彼は、喘息持ちでぽっちゃりした体形でした。

 

私は、日ごろの彼の様子から、私と同じ部分が欲しかったのだろうと。

 

私は、ロングヘア。ショートカットに、したことがない。

 

彼は、中学2年まで、髪を伸ばしていたが、中学で問題が起こった

 

中学の先生が、髪を伸ばしている息子に、「渋谷のヒッピーか」と言ったのだ。

 

子供が、「母さん、渋谷のヒッピーて何?」

 

「誰が言ったの?」

 

「先生だよ、僕のこと。多分僕の格好のせいかな。」

 

「あなたは、腹が立たないの?母さんはすごく腹が立っているんだけど。」

 

「うん、なんか不愉快なことで褒めていないと思うんだけど。渋谷のヒッピーってわかんないし」

 

「あんた、その髪を切ったら、母さんと同じにしているとは思っているけど」

 

「えっ、なんで?」

 

「渋谷のヒッピーって、う~ん、遊んでいる仕事もしない、プラプラしている人のことをさしているので、褒めていないし、先生がそんなこと子供に言うなんて。」

 

「それに、母さんはお前が、まじめでいい子だし、母さんの自慢の息子だから。他人に見た目で、そんなこと言われるのは心外だから」

 

そのことを聞いた息子は、泣き出してしまった。

 

「どうしたの?そんなに髪切るの嫌なの?」

 

「だって、僕は母さんの子じゃないから、みんなが似てないっていうし。

母さんも、箱に入っていたって。」

 

「誰が、母さん一度だって、あなたが私の子じゃないなんて言ったことないよ」

 

「だって、僕は箱に入っていて、母さんが拾ってくれたって、聞いたんだ。僕が小さいころで、母さんに聞いたら、「箱に、はいいっていた」って。」

 

え~!覚えているは、変なことを聞くなと思ったことがある。

 

あの時は、そいうことだったのか。

 

そうだろうね、僕母さんの子じゃないのなんて聞けないよね。

 

私はこの時に、この子が生まれてくるまでの話。私が、どんな思いで産んだか。

 

難産で、仮死状態で生まれてきて、母さんは、産んだ後、気を失って、会えたのは、あなたが放射線治療が終わって、退院する日に初めて抱けたこと等。

 

どんなにつらい子供時代だったのでしょう。

 

自分が本当の子供じゃないと思って、母親に接するって。

 

あの時も、あんな時も我慢していたのだろうか。

 

喘息持ちで、トイレの便器に抱きついて、夜が明けるまで我慢したり、自分が私の側で寝ようとして、弟達がきたら、ちょっと寂しそうに、譲っていた。

 

「ごめんね。手を握って寝ようか」両脇に弟、その向こうからわたしの手を握っていた頃。

 

いつも、わがままも言わず、私のそばにいる子だった。

 

身体が弱いからだと思っていた。

 

彼に、そんなことを言った人は身内。誰かわかるので、殴ったろうかと思うけど、ただ単に、小さな子供のリアクションが面白かったのだろう。

 

残酷なことだ、しかし、あの時に、なぜ、そんなことを聞くのと、言えなかった私を殴ってやりたい。

 

今では、そんなことはないけれど、取り返しのつかない大切な子供時代。

子供時代にのわがままというか、純粋に子供として遠慮がない関係を楽しんでいる様子。

 

私が小学5年のころ母に、「お父さんのこと好き」と聞いたら

 

母は、「嫌い」

 

えっ、私は、嫌いな人の子供なのと、傷ついたことがある。

 

そんなことでも子供にとっては、衝撃なのに、長い間、自分が母親の子じゃないと信じていた子供の心は、辛いものだっただろう。

 

子供は、何気ない言葉で傷つく。そのことに気づけばいいけど。

 

私は、その人が何を伝えたいのか、どうしてほしいのか、と言うことを、頭において話を聞くことにしている。

 

普段から、そういう風にしているのに、お母さんをしていると、早くご飯作らなくちゃとか、片づけしなくちゃとか、その日のことに追われて、相手のことを思いやることができなくなる。

 

子供と話をする時には、「なぜ?」と言うことを忘れないように、聞いてあげることが大切かな。

 

子供は、伝える言葉数も少ないから、自分の気持ちを表す表現力が弱いことを忘れないことも大切かなと思う。

 

大人の何気ない言葉が、子供を傷つける、だけど、反対に可能性ものばすこともある。

 

言霊は怖い武器。そして、誰でも幸せにしてくれる武器でもある。

 

言霊を大切に、やさしさを込めて、悪い言葉を使わない。

 

子育てでは、お母さんの優しい言霊は、子供を育てる。

 

日本のお母さん、子供たちは、お母さんを見てるよ。