老春時代の満足生活情報発信局(お金と暮らしと占いと人生物語)

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看護学生時代の話。今と昔。

定年退職をした看護師のここだけの話。

30年あまりの看護師の経験から、働いているときには言えなかったこと。

 

私は、出産の都度、転職をして、整形外科、外科内科、泌尿器科、小児科、皮膚科、内科、脳神経外科、精神科、オペ看護師、介護施設看護師と、色々な科の経験があります。

 

働いていると、はぁ~と思うことや、なんで?と思うことや、もっと、先生任せにせずに、先生や看護師の言うことを、疑うべしと思うことや、何だこの患者はと思うことや、もう、働いているときには言えないことがいっぱいあります。

 

看護学生の時代編。

 

看護師になるには、中学卒業し、准看護学校に入学して、准看護師になる。

 

十年(今は7年?)経験を積んで、通信制の学校に通って、正看護師になる。

 

准看護師学校を卒業し、そのまま上の学校に通い、正看護師になる。

 

正看護師になるためには、四年制の大学で学ぶ。

 

看護師専門学校に通う(主に、医師会が運営している)

 

余談であるが、給料が高いのは、四年制の大学で看護師になった人たち。

 

特に、民間病院よりも、国や県、市が運営している病院では、きちんとランクがあり給料の差がある。

 

同じ看護師免許を持っていても、差が歴然。

 

看護師になるなら、大学でなるべきかも。

 

私の時代は、准看護師がほとんどでしたが、最近は正看護師が、多いです。

 

准看護師学校は、地元の医師会が運営していました。最近は、准看護師の学校が少なくなって、どんどん、なくなっています。

 

昔はなかった、介護士という職業ができたこともあるのではないかと思います。

 

医療と介護が、別れてきたということでしょう。

 

今の時代は少なくなってきましたが、医師会の看護学校に入学すると、まず、病院の寮に入ります。

 

学生時代の寮生活は、結構過酷です。

 

小さな医院にの看護学生は、まるでお手伝いのようです。医院の奥さんと、食事の用意、家の掃除等、本当に看護の勉強はできないと言っていました。

それに、医院ですから入院もなく、外来の先生の介助のみです。

 

私の病院は、寮とは名前だけ。

 

12畳の部屋に、二段ベットが4つ。机もなく、自分のテトリーはベッドのみ。

 

バラック小屋のようなところでした。

 

一年生と二年生が、全員入ります。もう、個人のプライベートはありません。

 

準看の学生時代は、二年間。この二年間で何が嫌だったかというと、お風呂。

 

家庭用のお風呂で、一年と二年は最後。

 

先生の家族が、入った後、先輩看護師が入り、それからです。

 

いつも、お風呂のお湯が、バスタブの下から20センチほど。このお湯で、8人の看護学生が入浴しなければならない。

 

一人髪の長い人は、水で髪を洗っていました。冬なんて、最悪。

 

体の大きい人とペアではいっていました、そうすれば、お湯が増えてつかれますから。

 

外出も、ままならず、病院の奥さんに許可をもらわなければ出れず、門限が20時。仕事(実習という名の勉強)が終わるのが、19時。そうそう、出れなかった。

 

もう、本当に、飼い殺し状態。

 

食事は、厨房で立ったまま。厨房職員に、邪魔みたいな視線をあびながら。

 

寝ること、食事と最悪でした。

 

学生は、交代で看護師と当直がありました。

テスト前の当直は嫌だったです。勉強ができないし、質の悪い看護師との泊りは、当直なのに寝かせてもらえない。(0時すぎたら、当直室で寝ることができた。)

 

救急指定病院だったので、救急車が、ほぼ毎日。

 

そうすると、寮にいる学生は、手伝いにいかなければならない。私たちが、一年生の時には、二年生がいなかったので、毎日ほぼ、全員夜間の仕事をしていました。

 

レントゲンを撮るのは学生の仕事でしたから。今のように、コンピューターで、勝手に現像できるわけでなく、暗室に入り、赤外線の下で、現像していました。これが結構、怖くって。一人でするのは嫌でした。先輩からは、怖い話を聞かされていましたから。レントゲン室は、亡くなった人を、寝かせていたり、独特のにおいがあって、もう何十年前の話です。

 

私の時代の看護師は、准看護師が主流で、病院と言っても、2人しか、正看はいませんでした。医院に、毛が生えたような病院だったこともあります。

 

御礼奉公制度があり、免許を取ったらその病院で二年から三年は働かないといけない。この制度は、私の学生の頃から、ぼちぼち問題になってきていました。

四十年前頃より、準看制度と御礼奉公制度を、廃止する話が、地元の新聞にも小さく記事になったことがあります。このころより、通信制で準看を正看にする運動が始まったのだと思います。

 

昔は、中学を卒業した人が、準看の学校に入学をしてくるのですが、現在はほとんどが高校を卒業しての入学です。

 

私の住んでいる町の医師会も、準看の学生が120人募集だったのが、今は、40人募集。正看の学部が、夜間部と昼間部。高校からストレートに全日制の正看の募集になっています。

 

今でもあるのですが、準看護師は実技重視なので、身体で技術を覚えており、経験値が高い。それに引き換え、正看護師は、資格だけで、何もできない。経験が乏しいために、頭でかっちと思っている准看護師がいます。それなのに、偉そう。

 

しかし、世の中は矛盾しています。実際に動くのは、準看なのに正看のほうが給料がいいのですから。

 

まぁ、これからは、介護士が準看の仕事をして、医療は看護師という形ができていくので、准看護師がいらなくなる時代が来るのかと思っています。