子育てをしていた頃の話。
学校から、呼び出しの連絡があり、何かあったなと思い行きました。
次男が小学3年に、上がった4月。
学校に行くと、校長室に、担任と青い顔をした息子がいました。
「実は、近くのコンビニ店から、万引きをしたと連絡がありました。本人が、親に連絡しないでといったため、学校に連絡がありました。」
私の心の声。えっ、息子が親には連絡しないでと言ったのに、学校は、親を呼びつけたのか。
「申し訳ありませんでした」
後日の話。
この担任は、新学期からの転任教師で、3年になる息子の担任になった先生。
学校に行って、あいさつをした時の会話。
「おかあさん、電話で何がありましたかと、お尋ねになりませんでしたが、どうしてでしょうか」
「どうしてですか?学校からの呼び出しなら、何かあったのですから、とりあえず、急いでいくのが当たり前だと思いましたが。」
「いえ、普通は、何があったかを聞かれるので。」
心の声。この先生は、うちの子が問題児で、しょっちゅ、呼び出されているからだと思っていると。
「うちは、商売をしていて、私の時間があまりないのと、今年から、下の二人が、幼稚園と新一年生になるので、最近その準備でばたばたしていて、少し、この子に構ってあげる時間が取れなくて、様子が変だと感じていたので、何かあったと思いましたから。」
私は、学校の、子供の願いを踏みにじった、先生を許すことができませんでした。
事情を聴いて、息子の前に私を呼び出さなくても、やり方があったはず。この先生は、子供の信頼を裏切ったことに、気づいていないと。
小さな子供が、万引きをするのには、訳がある。スリルや遊びでするわけじゃない。
息子は泣きながら、座っていましたが、学校の帰りに叱ることはしませんでした。
息子の気持ちの中には、恐怖しかないのがわかりましたから。
親に嫌われるという恐怖。
私は、息子に、「ごめんね、お母さんがもっと早く、〇〇のことに気づいてあげていたら、辛い思いをせずに済んだのにね。」
「だけど、悪いことをしたのだから、もう一度母さんと、お店に、誤りに行こうね。〇〇は、悪いことだとわかっているから、誤れるよね。母さんの子だものね。」
息子は、ポロポロ涙をこぼしていました。
私は、大いに反省。気にはなっていたのに、元気がないなぁと。何かするんじゃないかと。
この先生とのやり取りは続きがあります。
懇談だったように思いますが。
「お母さん、あの後、泣きましたか?」
「はっ。息子の前でですか。なぜですか。息子は悪いことをしたとわかっているのに、母親の私が泣いては、息子の心に深い傷になります。
男の子にとって、母親を悲しませたということは、大変苦しい重荷なります。
下手をすれば、嫌われたと思って自信を無くし、親子の信頼関係が崩れます。
息子が今回なぜ、あのような行動をしたのかは、私の責任でもあります。
私は4人の男の子の母親ですから、どんなことがあっても、(泣く)という暴力で子供を教育したいと思っていません。
それよりも、間違ったときに、考えて一緒にに成長したいと思っています。親として、男の子に(脅し)を教えたいと思っていません。」
私は、この担任では、次男は先生を嫌いになる、下手をすれば、学校に行かなくなると思いました。夫と話をして、二年連続の役員を引き受けることにしました。
息子にとって、母親が彼のことを忘れていない、変わらないと言うことを見せるために。どんな時も、お母さんがいるよと伝えるために。
三年生の最初の参観日の後、学級懇談会で役員選出。
立候補をして、学級代表に。
私は、代表になり、参加しているお母さん方に、声をかけると、○○さんが代表ならと、次々に立候補をしてくれ決まりました。
学校の役員を決めるのは、どこでも大変なのですが、30分で決まりました。
先生は、顔がビックリマーク。
「長い教員生活の中で、こんなにスムーズに役員が決まるのは初めてです。」
他のお母さんから「○○さんが代表なら、役員の仕事は楽しいので」
「決断も早いし、みんなでやろうとい言ってくれるので」
この時に、先生の表情から、他のお母さんたちから絶対の信頼のある人間だとわかったようでした。
3クラスあったのですが、学級代表があつまり、学年代表を決めなくてはいけないのに、他のクラスは、役員が決まらず、とりあえず、代表だけが集まり、学年代表も、決めました。学年代表も、10分。
担任の先生はなぜか得意顔。他の2クラスの先生は、ビックリマーク。
他のクラスは、くじ引きだったり、押し付けあったりと大変だったようです。
余談ですが、この後の学級懇談や個人懇談の時に、子供の話よりも、「そのバック、ヘルシーバッグですよね、いいですよね」とか。
「今日は同じ色の服ですね」とか。
ちゃっと、何だこの会話と思った一年間でした。次男は、問題のない子だったので、担任とは、息子の話をすることはなかったです。
初めての衝撃な出会いから、随分と印象が違ったのかもしれません。
当時、息子は学校の先生は自分を助けてくれないと思っていたと思います。大人は信用できないと。
守ってくれる人がいないなんて、小さな子供にとって、どんなに不安だろうと思います。
子供にとって、学校生活は朝8時30分から15時まで、いいえ、登下校を入れれば、7時間から8時間。一日の活動時間の、半分以上を占めます。
その場所が嫌いになったら、子供は鬱になるのではないでしょうか。
拷問のような時間に、なるでしょう。
うまく表現できない、伝えることができない、そして親が忘れていけないことは、親に嫌われることをどんなに子供が恐れているかを。
子供にとって、親はルーツです。根っこです。根っこが腐れば、育ちません。
子育てとは、自分育てです。
親だって、間違うことはあるでしょう。始めから、できる親なんていません。
還暦過ぎた私でも、いまだに、子育てをちゃんとできたかなんてわかりません。
でも、悪いことをしないこと、自分に恥じないようにすること、胸を張って歩ける人生を、送ってくれればと思っています。
小学校を卒業するまでに、もう一度、役員をすることになります。
子供のために、役員をやってよかったと思っています。
子育てに正解も不正解もないと思います、人として、当たり前のことを教え、導き、愛してあげるだけ。
私は。子育て時代は自分との闘いだったかな。子供がかわいくてかわいくて、その心との闘い。常に冷静に、親バカでもいいけど、ちゃんと判断をできる親に、子供が信頼できる親でありたいと。
後、早く子離れもしないといけないかも。子に依存してはいけない。
子供は、神さまからの預かり物だから。
子育て中の、お母さん、子育ては、個性です。子供が一人で生きていけれる知恵と勇気を、見つけれるように応援することかもしれません。